調達コスト決定戦略(3)固定費と変動費とは何か-4
ここの売上高は、現在1,100円×1万個=11百万円であり、利益は11百万円―固定費(5百万円)―変動費(5百円×1万個)=1百万円となります。1個あたり100円利益がでる製品を1万個販売しているわけですから当然(100円×1万個=100万円)ですよね。
ただ、もし売上高が2割減ってしまうと、利益は
- 100万円×80%―固定費(5百万円)―変動費(5百円×8千個)=▲20万円
と赤字に陥ってしまいます。これが、固定費によるものです。
繰り返しですが、売上高が2割減ったからといって、利益も単純に2割だけ減るのではありません。固定費分のコストが利益をより減じてしまう結果になるのです。
その意味で、冒頭にあげた「100円の製品」とは静的なものではありません。きわめて動的なものです。販売数や固定費・変動費などの要因によって移り変わります。もし価格は変動していなかったとしても、製品一つあたりのコストは変化するのです。
そして、ここから再びコストの旅が始まります。