8-11　品質問題への対処方法：発生した不具合への対応と改善

★文章のポイント
1．購入品に不具合が発生した場合の確認事項と対応方法を理解する。
2．不具合発生時のサプライヤーへの連絡方法を適切に行う。
3．サプライヤーと協力して不具合を解消する体制を構築する。

購入品の不具合は、どんなに予防策を講じてもゼロにはできない。発生した場合、調達購買部門が何を行うべきかを学ぶことが重要である。

●不具合発覚の「状況」を確認する
購入品に不具合が発生した場合、以下の具体的な確認事項を押さえることが必要である。

（1）どのタイミングで発覚したのか
①受け入れ検査時
②バイヤー企業内
③顧客への納入後
（2）推定される発生原因
①バイヤー企業の責任
②サプライヤーの責任（根拠とともに）
（3）不具合影響の波及範囲
①購入量、ロットの確認
②複数購入している場合は、全点の確認

●サプライヤーへの連絡方法
不具合が発生した場合、バイヤー企業内での周知連絡と同時にサプライヤーへも連絡する必要がある。代品納入が必要なら、合わせて要請する。重要な点は、サプライヤーへの連絡窓口を一本化することである。不具合発生時、バイヤー企業内は混乱することが多いため、複数部門の関係者が別々にサプライヤーへ連絡することを避ける。これにより、サプライヤーを混乱に巻き込まないようにする。

●不具合の解消へ共同で取り組む体制づくり
不具合を解消するための体制をサプライヤーと共同で構築することが重要である。早急な不具合解消は、バイヤー企業とサプライヤーの双方にメリットをもたらす。不具合が発生した際にすぐに動き出せる準備をしておくことが求められる。

顧客に不具合品が流出した場合、顧客の満足度は低下する。しかし、迅速な対応を行うことで、以前よりも満足度が向上することもある。不具合の早期解消により、影響の拡大を防ぐことができる。

このように、不具合発生時の適切な対応とサプライヤーとの連携により、品質問題への対処が効果的に行えるようになる。

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