7-1 調達・購買部門での効果的なコスト管理の実践

ポイント
1.調達・購買部門におけるコスト管理の重要性とその具体的な方法を理解する。
2.営業部門との連携を強化し、コスト管理の効果を最大化する。
3.コスト削減の優先順位を明確にし、効果的な活動を行う。

●調達・購買部門に欠かせないコスト管理
調達・購買部門のコスト管理は、価格競争が激化する現代において、ますます重要性を増している。市場環境の変化に対応し、業績を拡大するための効果的なコスト管理を学んでいこう。

●営業の実態をつかむ
サプライヤーから入手した製品やサービスは、最終的に自社の営業部門が顧客に販売する。そのため、自社製品がどのような市場で、どれくらいの価格で、どの程度の利益を生んでいるのかを理解することは非常に重要である。例えば、ある企業では、新製品の市場投入前に営業部門と協力して市場調査を行い、適正価格を設定することで競争力を高めている。このように、バイヤーが自社の販売市場の実態を把握することは、調達・購買業務の進め方に大いに役立つ。

●コスト削減の目的を明確にする
価格競争の激化に対応するため、コスト削減は企業にとって重要な活動である。しかし、単に「当たり前だから」という理由でサプライヤーにコスト削減を要求しても効果は薄い。具体的な事例として、ある企業では、エネルギーコストの削減を目指し、サプライヤーと共同でエネルギー効率の高い製品開発を行った。このように、明確な目的を持ち、それをサプライヤーに説明し納得してもらうことで、効果的なコスト削減が実現する。

●コスト削減対象の優先順位を決定する
調達・購買部門では、サプライヤーから購入する製品やサービスを適正価格で購入するだけでなく、最終的に販売時の価格としても適正である必要がある。例えば、ある企業では、販売価格とコストのミスマッチを解消するために、購入量の多い製品を優先してコスト削減活動を行った。その結果、全体のコスト構造が改善され、利益率の向上に繋がった。このように、効果が大きい案件を優先することで、コスト削減活動が効率的に進む。

●まとめ
調達・購買部門におけるコスト管理は、価格競争が激化する現代において非常に重要である。営業部門との連携を強化し、コスト削減の目的と優先順位を明確にすることで、効果的なコスト管理を実現し、企業の業績拡大に貢献できる。

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