調達業務のリスクマネジメント~東日本大震災の教訓 2章(3)-7

坂口は考えていた。

おそらく、今回の震災時にもっとも足りなかったものは、「大きな正義」の不在だったのではなかっただろうか。裏を返せば、<「大きな正義」の不在>が調達・購買担当者たちを苦しめていたのだ。

震災が起こったときに、まず調達・購買担当者が第一に考えるべきは何だろうか。明確に行動指針をも規定することは何だろうか。

考えるべきは、既存サプライヤーを守ることだろうか。それとも自社の生産を考えることだろうか。生産や関係よりも、安全や身体を守ることだろうか。日本のことを考えるべきだろうか。グローバル化の叫び声のなかで、日本サプライヤーに限らず、世界中でサプライヤーを探しサバイブするべきだろうか。

各マネージャーや管理職は、各調達・購買担当者に向けて、その「大きな正義」を語ることができるだろうか。

そして、各調達・購買担当者も、自分のなかに「大きな正義」を持っているだろうか。

今こそ、大きな、大きな、正義の話が必要とされている。

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