3章-19:コスト削減

価格査定

なお、価格交渉の前に、入手した見積書が高いか安いかの判断は重要となります。いわゆる価格査定です。この価格査定の方法は無数に存在します。代表的なものは次のとおりです。

実績比較に書いている(コストドライバー的)の「コストドライバー」とは、価格の決定要素のことです。たとえば、なんらかの製品の価格が、ほぼ材料使用量で規定される場合は、その材料使用量がコストドライバーとなります。そのコストドライバーに注目して査定します。たとえば、類似品が1kgで1000円だった場合、2kgの新規調達品は2000円だというように。その派生手法もあわせて図に記しています。

歯科比較については節をわけて説明します。

原価積算に書いている(コスト構造分析)とは、文字通り、原価の積み上げを指します。コストの要素を構造で分解し、そのそれぞれを計算する方法です。難易度は高いものの、高額品であれば試行価値があります。

習熟積算は、ほとんど発注しないものにたいして使います。他の査定方法は、中量~大量の製品について使用します。しかし、めったに注文しないものは、取引先にとっても、段取り時間含めて、多くの時間がかかります。そこで、この習熟積算は、次のような指標が使われます。「累積の数量が倍になったら、コストは20%下がる」。つまり、これまで累積で2個しか発注していなかったものが、累積4個になったら、8000万円くらいになるということです。なお、おわかりのとおり、これはかなり荒っぽい指標です。適用できる対象物もあるでしょうが、絶対的な尺度というよりも、あくまでも一つの考え方と認識ください。

相見積書比較は通常の手法です。

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