3章-18:コスト削減

大人としての調達・購買部門

ところで、このような話をすると、つねに「なぜそんなに現業部門を忖度する必要があるのだ」という意見を述べるひとがいます。もっともです。そんな必要はありません。ただ、あなたは何かを変えようとしているのですよね。それだけの話しです。まったく同じことを繰り返して、違う結果を望むこと。これを、精神異常者と呼びます。違う結果を求めるのであれば、違う行動をするしかありません。

では、一歩下がって、違う説得を試みてみましょう。じゃあ、調達・購買部門が大人になって、他部門のために奉仕すればいいのではないでしょうか。それはきっと全社の利益に貢献します。利益に貢献するのは調達・購買部門の役割だったはずですよね。それならば、縁の下の力持ちとして調達・購買部門が活躍してもいいはずです。

可能ならば、現業部門にヒアリングしてあげましょう。もちろん、優しさをもって。

・What~この工事仕様で何が重要なのか

・Who~誰が決定権者なのか

・When~いつから始めるのか。なぜその時期なのか?

・Where~どこでそれが必要なのか

・How~どのように施工が必要なのか?

・How much~いくらくらいで必要なのか?

これらを訊いてきましょう。

また、重要なのは「面倒な奴」になることです。通常、「面倒な奴」とは、いい意味では使われません。しかし、私はいい意味で使いたいのです。便利な奴でいたら、たんに使い回されるだけです。ぜひ、あなたには面倒な奴になってもらいたい。「あの人に相談していなかったら、のちのち面倒なことになるぞ」「まずはあの人を通せ」「あの人にちゃんと承認もらったか」という面倒さです。

きっと、これは業務効率化とだいぶ差があるのではないかと思う人もいるでしょう。なぜならば、そんな厄介を引き受けずに、勝手にやってもらったほうが効率的だからです。たしかに、矛盾するかもしれません。しかし、私は自分の存在意義については、「面倒な奴」を勧めます。

せっかく働いているわけですから、社内に、自分の存在感をアピールしたいところです。考えてください。みなさんのまわりで存在感を増しているのは、中身もないくせに、声だけ大きい人ではないですか。この書籍を読んでいるのですから、みなさんは学習意欲はじゅうぶんなはずです。あとは勇気をもって、正当な意見を述べてください。躊躇することはありません。どうせ、ちゃんとした意見を述べてないがしろにされるような組織だったら、もう辞める覚悟ができるではないですか。その判断のためにも、ぜひ発言することを望みます。

面倒なことは避けたい、という心理もわかります。しかし、コケにされたままでは、調達・購買部門の地位向上も望めません。ここは勇気をもって、ぜひ切り込んでいくべきです。

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