3章-34:コスト削減
VE観点一覧
最後に、VEを発送する際にヒントになることを願って、アイディア起点集をあげておきます。なかにはVEとは言い難いものも含まれています。
- 実際に顧客が使用している場面を見たことがあるか
- 顧客がほとんど使っていない機能はないか
- 一般に使われても、特定の顧客がほとんど使っていない機能はないか
- 場所によって顧客がほとんど使っていない機能はないか
- 機能によって顧客の使用頻度に大きな違いはないか
- 想定もしていなかった使われ方をしていないか
- 顧客がほとんど気にしていない過剰品質はないか
- 一般に気にされても、特定の顧客がほとんど気にしていない過剰品質はないか
- 顧客がそもそも求めていない機能がないか
- 撤廃された規制をそのまま守り続けていないか
- 顧客から高評価のポイントはなにか
- 顧客から低評価のポイントはなにか
- 競合他社とくらべて過剰品質はないか(図面・仕様)
- 競合他社とくらべて過剰評価試験になっていないか(工程)
- 過去製品とくらべて過剰品質はないか(図面・仕様)
- 過去製品とくらべて過剰評価試験になっていないか(工程)
- 標準製品とくらべて過剰品質はないか(図面・仕様)
- 標準製品とくらべて過剰評価試験になっていないか(工程)
- 競合他社の販売価格を調べたか
- おなじ作業を何重にもおこなっていないか
- 荷姿は適正か
- 最低ロットは適正か
- まとめ搬入できないか
- 将来の販売個数はどうなるか
- 将来の販売価格はどうなるか
なお、某エンジニアリング会社の執行役員とお話した際のことです。VEを検討するにあたって興味深い内容でした。いわく、「VEを考えるには、100円ショップに行くと良い」だそうです。
休みごとに、まずは東急ハンズにいっては、一階から最上階までをくまなく歩くそうです。そして、その後に、100円ショップに行っては、その対比を見るのだとか。「東急ハンズにおいて1000円で販売されていた商品の類似品があれば、どうやって工夫しているかを見る」と。仕事を休みまで持ち込むというよりも、むしろ遊びが仕事になっているという感じの熱い口調だったことを覚えています。
考えるに、いまでは何の工夫もなければ企業は生き残れない時代です。VEのアイディアは、私たちのまわりにあふれています。