3章-26:コスト削減
2.「建設物価」「積算資料」:部材について参考になるものとして、市販雑誌に、「建設物価」「積算資料」があります。細かな材料単価が書かれていますので参考になるでしょう。考え方としてはまず、次の通りです。
(1)この2冊を見て調達しようとしているものの、単価を見てみましょう。両雑誌で単価がずれている際には、一つの考え方として安価な方を採用します。なお、公表価格として掲示されている場合は、メーカーが販売希望価格として位置づけているものであり、実勢価格としては使えないため注意が必要です。
(2)この2冊に載っていない場合は「資材調査単価」という公共レポートが発行されていますので同じく検索してみましょう。この「資材調査単価」は、市場性のある資材を調査したものです。その基準としては1回の工事における概算調達価格が500万円以上とされています。調達価格は単価×数量ですからそれで500万円以上という基準を頭に入れて査定に役立ててください(あるいは概算単価が100万円以上とされています)。
(3) 「資材調査単価」にすら載っていない場合は「資材調査(臨時調査)」というものが出ているため参考になります。これは公共工事で特定の用途にのみ使用する部材を、文字通り、臨時に調べたものです。
(4)それでも記載されていない場合は見積書をベースとした査定になりますが、それでも雑誌等の市況価格に類似品がないかは確認する必要があるでしょう。