4章-5-2<セクション4~③自ら学ぶ場を創出する必要性>

勉強会開催とその利点

勉強会は、同じ職場や同じ職種の仲間を集めて開催します。人数は、最低2人いれば開催可能です。そしてみずから主催者になりましょう。主催者になって、知りたい内容をテーマとして選定し、開催を企画します。「企画」といっても、出席者の都合を合わせ、場所を決めるていどです。あと、主催者だから万難を排して出席します。

最初は同じ職場の仲間数人で開催するのが良いでしょう。なんでも同じですが、この勉強会も「継続」がもっとも重要です。社内の同僚であれば、まず予定の調整が比較的容易です。業務の繁忙のタイミングも同じ時期になる可能性が高くなり、開催のタイミングも無理なく合わせやすくなるのです。

勉強会のスタイルは、社内外の研修でよくある、一方的な講義形式のものではなく、参加者が皆同じテーマに取り組んで、相互に発表しコメントする形を取ります。当然、主催者であるあなたも参加者と同じように課題に取り組みます。主催すれば、開催のため本を読むとか課題に取り組む強制力が生まれます。

また開催日は事前に決まっているはずなので、締め切りまでに間に合わせ、やり遂げる効果も期待できます。そして主催者であれば、課題も自分の興味に合わせて設定が可能です。主催者の利点、それは勉強する内容も、スピードもコントロールできる点にあります。

ところで、大きな効果を生む勉強会として、三つをあげておきます。

 

(1)視点の多様化を促す読書会

どんな本でもかまいません。出席者の合意が得られる題材であれば何でもいいのです。1冊選定して、面白いところ、つまらなかったところを発表し合います。業務に関係するテーマであれば、業務に取り入れたい点など、まさに本を読んだ人の視点による意見を集めるのです。

この勉強会では、同じ本を読んで、同じテーマについて意見をピックアップしても、人によって異なるポイントが抽出されます。勉強会を通じて、さまざまな視点を学べます。

 

(2)サマリー力/A4トレーニング

一つ目のテーマに似ています。1冊の本を読んで、重要と思われるポイントを“無理やり”A4・1枚にまとめ、なぜその点が重要と判断したのか、その理由を含めて発表します。同じ会社の同僚であっても、問題意識はさまざまです。

このテーマは“無理やり”がポイントです。1冊の本をA4・1枚の紙にまとめるのは、多くの情報から「捨てる=取捨選択」を行わなければなりません。理由を発表するために、取捨選択の根拠を持たなければならない点も、日常業務を進める上でのトレーニングになります。

無料で最強の調達・購買教材を提供していますのでご覧ください

あわせて読みたい