オールビジネスニッポン書き起こし「若者とおじさんおばさんの境界線」

*FMラジオ番組「坂口孝則と牧野直哉のオールビジネスニッポン」書き起こしです。よかったら、PODCASTをご登録お願いします! ここからどうぞ

坂口:今回のテーマは「若者とおじさんおばさんの境界線」です。ちょっと聞いてほしいことがあるんですけどね。この前、あるテレビ番組と言っておきましょう。日本テレビで朝8時からやってる番組ということだけで、ちょっと予想していただきたいですが。

牧野:分かるけどね。

坂口:エレファントカシマシの『悲しみの果て』っていう曲がありましたね。それをみんなで弾いたり歌ったりするっていうコーナーがあったんですよ。私ね、もちろんメタルとか、ノイズ好きとしましては、これはね、ちゃんとしなきゃいけないと思いまして、二つのギターパートと、ベースパートを完全コピーして臨んだんですよ。

牧野:ほーーー。

坂口:でね、まさかの全楽器自分撮り。それね、ツイッターに公開したらすごくてね、あの5万か6万回ぐらい再生されてるんですよ。

牧野:へぇーすげー。

坂口:もちろん僕はメタル出身ですから、エレファントカシマシは比較的ロックなんですけれど、もうメタル全開の、ギターソロを公開したところ、なんとある女性からツイッターでリプライがきまして、「あのー坂口さん、おじさんの割には若いですよね。」ってきたんです。

牧野:ハッハッハッハッ(笑)

坂口:これがもうね、腹立たしくてね、「お前ね、すごいですね」だけでいいだろうと。「おじさんの割には」って必要か?みたいな。と思って、俺それがまたね、大阪に行く途中の新幹線の中で見たんですよ。もうその二時間半が不快で仕方がなくて。本当に「おじさんのくせにすごいですね」って何だ?でね、あのー僕、返信考えて、牧野さん、どっちがいいかちょっと聞いてもらいます?

牧野:ただ、それ褒め言葉だと思いますよ、俺。

坂口:いや、それ褒め言葉じゃないでしょ。二つ考えたんですよ、返事をね。まず一つ目なんですけど、「あー、僕もおばさんに褒められてうれしいです」っていう答え、これ一つね。これどうですかね?で、もう一つなんですけどね、「ありがとうございます。僕を褒めてくれる人おばさんが多いですよ」っていうのはどうですかね。その人がおばさんであることは別に行ってない訳ですよ。僕が事実として、ね。

牧野:より何か影響が少なそうなのは、後の方かな。

坂口:あとのほう?

牧野:そうそう。あとのほう。

坂口:これも思い出すこと数年前、5年以上前なんですけどね、僕は医者に行ったんですね。歯医者に行った時に「坂口さんね、あの虫歯を気にするんじゃなくて、もうそろそろ歯槽膿漏を気にする年代ですよ」と。歯医者的には、「若者とおじさんの違いっていうのは、大体34歳ぐらいです。虫歯じゃなくて歯槽膿漏を気にする年齢っていうのが、大体おじさんと若者を境界線なので、坂口さん、あなたはおじさんです」って断言されたんです。

俺って気づかないうちにおじさんになったと思って、すごいショックを受けたんですね。

それをまた思い出して、新幹線の中、二時間半ぐらいどうやって反撃してやろうかなと考えていたんですね。何かなーー。この女性とリアルな場所で、もし出会うことがあったら、女性よりか若い男性と引き合わせて、その男性からあなたのおばさんですね、と言わせようかな?とか。いろんななんかもう本当みみっちいような復讐ずっと考えていたんですけど、ある時に、あのね、名古屋を通り過ぎるぐらいの時に僕を思ったんですが、「こんなみみっちい復讐を考えてる俺って若いな」と。

牧野:ハッハッハッハッ(笑)

坂口:というふうに、なんかね思い直して、意外に僕ってこんな小さいところ、ずっともうジメジメジメジメ悩んでところが、一つの話芸だから、俺いいのかなと思って。

牧野:あ、確かに、その大きく構えるじゃなくて、その小さくジメジメ悩むって結構ね、若者っていうか、そういう感覚はありますよね。

坂口:ちなみにね、あの同級生とこの前、牧野さんはZoom飲みなさっていましたけれど、いまZoom飲みって、恐らく皆さんご存知でしょうが、テレビ会議システムを使って、飲んでる姿をね、同時にテレビ中継っていうか、ビデオ会議で中継して話すと。質問なんですがあの同級生を見て、この彼は、この彼女は老けたなって思うのってどこらへんの違いがあるかですか?

牧野:やっぱり正直言うと、今回は同窓会でも四人でやったんですけど、一人がですね、元々踊り、ダンスをやってるので、すごく外見に気を使うっていうのがあるのかもしれないですけど、ものすごく髪の毛がふさふさしてたんですよ。

坂口:はいはい。ということは、一番目の要素は髪の毛の多い少ないで若さが違うと。あと会話の内容とかは?

牧野:会話の内容とかは、同窓会だとあんまり気になんないですかね。だってほら同じ世代で、同じように年齢を重ねてる訳なので、例えばその自分のその体調の問題の話になったりとか、親のどうのこうのみたいな話にね、介護がどうとか、そういった話になると年取ったなっていうのはあるけど。同窓会でやっぱり感じるのは、やっぱり外観で、やっぱり髪の毛の量はものすごい気になりますよね。

坂口:なるほど。だから外観と言うともしかしたら、体型も含むかもしれませんので、髪の毛と体型でだいぶこう若さを保てるということですか?

牧野:だと思いますよ。すごく思いました。私があの当時仲良かった友人に、そのダンスをやってる人間は、本当に若々しいですよね。私から見てもそう思うから、彼はだからそういう職業柄もあるし、体型を整えてすごくあのしっかり髪の毛もあったから、若いなって思いました。

坂口:あのちなみに、これからちょっと曲を紹介したいんですけど、オジー・オズボーンの曲なんですね。オジー・オズボーンっていうのは知ってる人は知ってると思いますが、メタル界の帝王で、かつてはブラック・サバスっていうバンドで、ソロになった後、ランディー・ローズっていう本当のすごいギタリストから、ザック・ワイルドとか、えーっと、その後に有名になるようなギタリストを発掘しながら、ご自身は、すごいなんかのロングトーン、ハイトーンっていうか、歌を歌い続けた本当に偉人と言ってもいいですけど。

この前ね、Netflixのモトリー・クルーをモチーフにした、映画っていうかテレビ番組も本当に偉人の人として出てきたんですけど、やってることがずーっと変わらなくて、何十年も。本当にこう尊敬するんですね。もういまだに悪魔だとか、生肉食って血を吐くとか、あんなのずっとやってるんですよ。だからこれって重要だなという気がしてて。

牧野:なるほど。

坂口:なかなかこう何だろな、40代、50代になってしまったら、なかなかあの男性器を出して踊るとかしないじゃないですか。

牧野:そうですねえ。(笑)

坂口:あるいはこうメタルとかロック聞き続けるとか、ないじゃないですか。いや、こういう精神性ってけっこう重要だなという気がしてまして。なんか僕18歳の頃と同じТシャツ着たりてるんですね。あのバンドの。こういうのをこう本当にこう必死に抗うことは重要だなと思って。

牧野:そうですね、そうだと思います。

坂口:よくあの年相応っていう話ありますけど、やっぱね、あれ嘘だと思ってまして、私ねずっと抗っていかないと駄目だと思うんですね。本当にもみっともない生き方をするっていうのが一番重要じゃないかなという気がしているんで。だから18歳から聞いてるメタルもロックもジャズとかも好きなんですけど、前衛的な音楽を聴き続けたりとか、演奏し続けたりするのが、なんか若作りの秘訣なのかな、ということで。

牧野:なるほどね。

坂口:でも本当にいまだに僕をおじさんっていった女性に対して、対抗しよっていう。これは本当に若いなと思ってね。

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