【印刷保存版】各企業の最新実態について(坂口孝則)

サプライヤを管理する際には、経営指標のチェックが不可欠です。そこで最新版の業種ごとの各種データについてまとめましたのでお渡しします。これは印刷いただくなどして保存・活用ください。全国の会計士事務所が収集している企業のデータをまとめたものです。

上場企業であれば、各種データは存在します。ただ、非上場企業のデータはあまり見かけません。しかも大企業の経営指標と、中小企業(サプライヤはこれに該当するケースが大半)の経営指標とは異なるため、大企業のものは使えません。その意味でも、活用いただけるのではないかと思います。少なくとも、見るだけでも参考になるはずです。

総資本経常利益率(%)
総資本企業収益率(%)
売上高総利益率(粗利率)(%)
売上高金利負担率
借入金平均金利
現預金手持日数(日)
一日当たり売上高(千円)

です。それぞれの指標は説明不要でしょうが、部分的に説明すると、

総資本企業収益率(%):総資本に対する収益の比率です。なお、収益とは営業収益、営業外収益、特別利益で、営業収益とはほぼ売上高と考えてください
売上高金利負担率:売上高に対する、営業外費用の金利の比率です。
借入金平均金利:これは貸借対照表の負債にたいして、何%の金利を支払っているかを指します
現預金手持日数(日):手持ちの現金で、何日分の商い(あきない)ができるか、その余命を示しています

www.future-procurement.com/marks.xlsx
www.future-procurement.com/marks.pdf

上記は同じものですが、エクセルとPDFです。セキュリティの関係上、会社からダウンロードできない場合はご自宅からよろしくお願い申し上げます。

・全国平均を見てみると

これを見ると、さまざまなことがわかりますが、やはり見るべきは、総資本経常利益率(%)でしょう。これは平均と比較して、みなさんのサプライヤの実態を見ていただきたいものです。とはいえ、全産業の「総資本 1億円未満」で見ると、0.87%です。これって、株主の立場からすると、金融商品にお金を投下したほうが良いことになりますね。著しく低い数字です。

おなじく全産業でいうと、売上高総利益率(粗利率)(%)は、「総資本 1億円未満」のほうが高いですよね。これは、「ああ、低資本のほうが儲かっているんだ」と考えるのではなく「低資本の会社はこれくらい粗利益を確保していないとやっていけないんだ」と思ったほうが近いのは覚えておきましょう。

その他、現預金手持日数(日)を見ると、60日前後なので2ヶ月は仕事が持つわけです。しかし、これは心もとない。中小企業なら90日(3ヶ月)はほしいところです。さすがに任天堂のように数年分の給与金額を有している、とまではいかないでしょうけれど、倒産まで3ヶ月はもってほしい、とは思います。

サプライヤの決算書を眺めた数値、あるいは彼らから提出させるなどして、表との比較をよろしくお願いします。

<了>

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