5-4 サプライヤー評価結果の活用と発注方針への展開

ポイント
1.サプライヤー評価結果の数値化とその方法。
2.数値化された結果を基にした発注方針の策定。
3.評価結果を定期的に更新し、発注方針に活用するプロセス。

サプライヤー評価結果は、調達・購買部門の発注方針を決定する基礎となります。評価を通じてサプライヤーの特性と得意分野を理解し、それを活かした発注方針を立案します。

・評価結果の数値化
評価結果は、具体的な数値で表します。評価項目には、以下のような評価を設定します:

1.すべてできている(配点10)
2.一部が不足しているが、だいたいできている(配点6)
3.多くが不足しており、できていない(配点1)

これらの選択肢に基づき、各サプライヤーの得点を算出します。得点の合計から、サプライヤーの全体的な能力と特性を把握し、その情報を活用して、最適なサプライヤー選択を行います。評価項目は、事業内容とサプライヤへの要求内容から設定します。

・発注方針の策定
得点に基づいて、バイヤー企業のニーズに最も適合するサプライヤーを選定します。レーダーチャートを用いて、各サプライヤーの強みと弱みを視覚的に比較することが有効です。このチャートは、発注品目が類似するサプライヤー間の比較に特に役立ちます。

・評価の定期的な実施と更新
サプライヤー評価は、一度きりではなく定期的に行う必要があります。市場環境や企業の戦略が変化する中で、常に最新のデータに基づいた意志決定を行うためです。評価の更新は、特に重要な発注や戦略的な決定が行われる前に実施します。

このように、サプライヤー評価結果の適切な活用は、調達・購買部門の効率を大幅に向上させるとともに、企業の全体的な供給チェーンの最適化に寄与します。数値化されたデータを活用することで、より戦略的かつ効果的な発注が可能となります。

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