バイヤ業務の心構え 2

・発注内容と取引先の確実なリンク
発注する前に取引先から提出された見積書があるはずです。見積書があるからには見積依頼を行っているはずですね。発注内容と取引先の誤送付ミスを防ぐには、見積依頼から発注まで同じ文書ファイルを使い、変更しない内容の入力は1度で済ませる仕組みを作りましょう。また、見積依頼時に「見積依頼番号」を取得し、例えば先頭を必ず「0(ゼロ)」にすると決め、取引先はもちろん社内との連絡にも「見積依頼番号」をキーにして業務を進めます。最終的に発注する場合、見積依頼番号の先頭を0(ゼロ)から1(イチ)に変えれば、番号を見ただけで見積か発注しているかがわかります。過去からの経緯を、見積依頼番号をキーに文書ファイルで管理すればミスしない業務環境の実現に近づくはずです。

・忘れてもよい仕組み化
たくさんの仕事に埋もれた結果、ミスは発生します。最も影響の大きな発注ミスは、発注そのものの忘れです。発注したくても見積書が入手できていなかったり、見積依頼するための仕様が決定していなかったり。発注を忘れてしまう要因は、実務の中でたくさんあります。こういった「忘れやすい」中で「忘れない」ためには、未発注リストを毎日発行して、未発注状態の「見える化」がもっとも効果的です。常に目に触れれば忘れたくても忘れられないでしょう。

ご紹介した発注でありがちなミスは、誰もが思い当たる経験をもっているはずです。ミスした場合はミスのカバーにすぐ取り組む必要があります。しかしミスに気づき発生に至らなかったとき、ただよかった!と安心するだけでなく、そもそもミスを発生させないためにどうするか?を考えてみてください。そういった積み重ねが発注処理の確実性を向上させ、社内外の信頼を高める結果になるのです。

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