調達部門が会社を救う決定的な提案(坂口孝則)

新型コロナウィルスの収束が見えません。GDPはついにマイナスの28パーセントです。資金繰りでなんとか乗り切るといわれていたものの、倒産件数が続伸しています。あれは届け出した件数ですから、廃業はカウントされていません。実質的の倒産件数は数倍にも及ぶでしょう。

初期段階での影響は、中国からの輸入停止でした。だから、私は、在庫を戦略的に持つのも一手ではないかと主張しました。しかし、なんでも持てばいいわけではありません。企業のキャッシュ(現金)が枯渇しつつあるのです。この半年くらい、調達部門が自社のために何をすればいいか、ずっと考えてきました。

某社はコスト削減だと、取引先に圧力を強めています。しかし、無理強いすると、取引先もなくなるかもしれません。さらに、一つひとつの調達品価格を下げるのは重要ですが、それより、ムダな在庫を削減したほうがいい。つまり、キャッシュを残すことが、調達部門のやるべきことと今更ながら思うにいたりました。

さらにムダな在庫を廃して、取引先とも共存するためにはどうすればいいか。調達部門ができるのは、取引先へ精度の高いフォーキャストを提示することです。取引先に無理な生産計画で生産してもらうのではなく、サプライチェーン全体で、効率的な活動をすることです。

そこで提案したいのが自社製品を「自社技術」「市場需要」で四つに区切り、それぞれフォーキャスト戦略をもつことです。

1.「自社技術は強い」「市場需要は安定」
2.「自社技術は弱い」「市場需要は安定」
3.「自社技術は強い」「市場需要は不安定」
4.「自社技術は弱い」「市場需要は不安定」

このうち、1は、安定した注文が続くと考えられるため、さほどフォーキャストは必要ないかもしれません。問題は、2と3と4です。

4は何よりも営業部門との連携が必要となります。さらに、2と3の領域は、過去の履歴から統計的な予想が可能です。つまり、過去の発注履歴から傾向や流れを把握し、将来の需要を予想するのです。これが取引先のフォーキャストになります。調べると、伝統的な将来予想手法から、近代的な方法まで、さまざまな情報を探し出せます。過去の履歴を、なんらかの数式にあてはめて、将来の需要を予想するものです。

・重要調達品や重要取引先への過去発注履歴を調べる
・将来予想の手法に当てはめてフォーキャストを試算する
・実際に、その数式が精度良く将来を当てているか確認する

コロナ禍のいまこそ、インテリジェンスとしての調達機能が求められます。

なお、この問題意識があったので、私なりに手法を開発しました。フォーキャスト提示のためのロジックを「FP法」と名付けました。かなり精度よく将来の数量を当てられます。

「精度の高いフォーキャスト提示のための、発注数量予測計算」

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