サプライヤー戦略(9)価格低減は平均値では測れない-1
・一発屋サプライヤーの派手さ
一発屋という言葉があります。なんとミもフタもない表現でしょうか。現代に流布している「有名になりたい」という願望は一種の宿病に近いものではないか、と私は思います。地味な現状を脱して華やかな世界に身を置きたい。そのために「一発当てたい」という宿意。でも、ほんとうに大切なのは、ホームランを一発飛ばすことではなく、地味でもヒットを重ねていくことです。
大ヒットのあとで、それを超えることができず堕落してしまう人がいる。その一方で、地味ながら小ヒットを重ねてずっと活躍している人もいる。優劣の判断は別としても、私たちはもっと後者に光をあてるべきです。
ビジネスマンであっても、過去にたまたまいい仕事をした人と、確実な成績を上げ続けている人と、どちらが優れているか。後者であろう、と私は即答したいのです。