調達コスト決定戦略(7).CVP分析が拓く世界-2
そのあとに、エクセルを使っているのであれば、グラフの点にマウスを重ねてください。すると、右クリックによって、近似曲線の追加ができるはずです。
エクセルを見てください。
- y = 0.8421x + 2394.7
がこの総コスト線の数式であり、
- R2 = 0.9859
が決定係数を指します。
決定係数を簡単にいうと、相関を自乗したものであり、この値が1に近いほどこの総コスト線は「信憑性がある」ことになるわけです(厳密な言い方ではありませんが、実務上はそのように考えても支障はありません)。この場合は、約0.99というきわめて高い値となっています。私見では、実務的にはこの決定係数は0.7以上ほしいところです。これは数学的に厳密な言い方ではありません。ただ、0.7以上なければ、これからはじまるCVP分析が不正確になります。企業活動上、何らかのトラブルや例外事象が生じていると考えられるからです。その点からしても0。99とは、じゅうぶんにハードルを超えているということができます。いくつかの企業例で実施してみてください。