サプライヤー開拓を進めるバイヤー
地元の受発注商談会に出席してみた。実際にビジネスが実現しそうなサプライヤーとも出会うことができたし、いろいろ考えさせられることが多い、とても有意義な商談会だった。
商談会のスタイルは、発注側としてブースをもって、そこでただ受注側の企業を待つといったものでなく、事務局が事前に商談時間を設定して、その枠を受発注双方の希望に基づいて埋めていくといった内容。ひと枠十二分で、午前十一時から昼食を挟んで午後六時まで。合計三十社と名刺交換ならびに十二分間の商談を行ったことになる。時間管理は事務局がかなりシビアに行っていて、終了の一分前になると放送で「一分前となりましたので、商談のまとめを行ってください」なんて言われる。なんか格闘技の試合を思わせる、商談の100本ノック的進行だった。
実際十二分では、簡単な双方の紹介と、これから何か双方にメリットがあるようであれば・・・・・・で終わってしまう。そんなに深い話はできない。でも、中には十二分を持てあましてしまう相手もいた。でも、合計六時間の駆け足の商談が、瞬く間に過ぎていったのである。
今回の商談会は、私が以前勤務していた会社の地元にも当たる地域でのもの。時間が経過しているとはいえ、あまりにも知らない企業の多さに驚いた。以前の会社では、世界からモノ買う!と言って、年に何度も世界一周のチケットを買って、太平洋、大西洋を渡り、いろいろな地域のサプライヤーとビジネスをしていたが、ふと地元を見渡せば、まだ自分の知らない会社がこんなにもあったのだ。以前勤めていた勤務地と同じ工業団地にある会社で、この製品は、前の会社なら使える!と思う企業が数社あった。まったく灯台もと暗しである。
ある自動車メーカーでは、自社の工場からサプライヤーの所在地を何キロ以内と決めているメーカーもあると聞く。日本だって全国至る所にサプライヤーがある現状を考えると、あながち間違っていないかも、なんて思うに至ったのである。