4章・(7)-1 不況のとき、政府は何をするのだろう?
キーワード「円高」「円安」「輸入」「輸出」
・すべてが政府の責任か?
「この不況に手を打てない政府が悪い」
こんなセリフもよく耳にします。常に国民が政府(と国)に期待することのトップは「景気対策」であり、景気を浮揚させることのできない政府に待っているのは、支持率の下落です。とはいえ、どんな政策を打っても、効果が一瞬で出るわけもなく、国民とはなかなか酷な評価をしますよね。
さて、そもそも政府が景気に刺激を与えることはできるのでしょうか。
- 税制改革……どこから税金をたくさん取るか、どこの税金を少なくするかを決めることによって、経済の循環を良い方向に導きます
- 規制緩和……これまで禁止されていた事業を解禁することで経済のパイを増やします
- 財政政策……公共事業を増やすことで地方部等の中小企業にお金を再配分し、地方経済を活性化します
政府は、これらに手を付けます。細部の説明は省くものの、税金や規制などをフルに使って(改革して)、なんとか国の経済を好転させようとしています。それぞれの効果が出てくるのは中長期的なものであり、即効的な効果を求めるのは早計といえるかもしれません。
ところで、もう一つ忘れてはならないのは、政府ではなく日本銀行が行う金融政策です。
- 金融政策……民間銀行への貸付金利(これを公定歩合といいます)を上下させることにより、民間会社の投資を促進します。
よく政府が行う「財政政策」と、日本銀行が行う「金融政策」の二つがよく報じられます。