2章・(10)-2 避けて通れない「税金」という話~いい節税、悪い節税

・もちろん経費を無制限に使ってよいわけではない

 

ただ、飲みに行ったり、社用車という名の自家用車を買ったり、社員旅行を企画してみたり、という節税が、それほど素晴らしいものではありません。私は飲み代をタダにしてもらったので単純に喜んでしまいました。それを会社の側から考えればどうなるでしょう。

  • 利益1000万円の会社が経費を使わなかった場合:納税額=1000万円×40%=400万円
  • 利益1000万円の会社が500万円の経費を使った場合:納税額=(1000万円―500万円)×40%=200万円

すごい! 税金が200万円も減ったではないですか! と喜んでよいのでしょうか。ちょっと待ってください。なぜなら、納税額も減ったものの、同時に手元に残るお金も少なくなっているからです。前者は600万円(1000万円―400万円)は残るものの、後者は300万円(500万円―200万円)しか残りません。

節税することは大切ですが、たしかに税金は減っても最終的に残るお金も減らしてしまってはどうしようもないのです。飲みに行くにしても人間関係を良好にする場合だけに抑え、会社の備品や社用車を買うときにも、それが将来の利益につながるものだけに限定する。極力ムダなことにはお金を使わない。使うくらいだったら税金を支払った方が、結局はお金が残る。そんなありふれた結論が導かれます。

いつだって地道な活動からしか利益とお金は作りえないのですから。

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