2章・(7)-2 利益を得るために考えなくてはならないこと

・世界の片側で利益を叫んではいけない

 

費用の面から見ていくと、「売上げをあげる」ということも利益のための一つの手段にすぎないことがわかります。会社によっては「売上至上主義」という名で、ひたすら販売にしか力をいれていないところがあるものの、それは世界の片側しか見ていません。たしかに、売上げを伸ばすということは重要です。ただし、費用を抑えるということにも注意しないと、ムダなコストによって利益が食いつぶされるということも起きます。

また、変動費の削減は、人員の削減を伴わず利益を伸ばす手段です。私は原価・調達・仕入れに関わってきたと書きました。変動費の削減にずっと取り組んできた人間です。最近は、仕入れ費の削減に注目が集まっています。日本企業はなかなか正社員を解雇することはできませんから、その意味でも外部に支払う費用を削減するということは、重要になってきているのです。

売上げばかりに目をとられない商売を。これを私はずっと言い続けてきました。

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