1章・(3)-2「安く売る」「誰も売っていないものを売る」は商売の基本
・市場における闘い方、企業に売り込む闘い方
安売りのモデルは、薄利多売であってもたくさん販売することにより、利益「額」を得るものだ、と説明しました。一般的に、このモデルは体力のある大企業がとる戦術であり、中小企業や個人事業主がマネしないほうが良いでしょう。
マーケティングの用語では、売り手の立場によって「リーダー」「チャレンジャー」「ニッチャー」「フォロワー」という四分類があり、前の二つが大企業、後の二つが中小企業の場合がよく見られます。これは、市場における立ち位置であると同時に、特定企業に売り込むときの戦略を練る道具にもなります。あなたがどこかの企業に売り込みを開始するときは、自分が相手にとってどの位置づけかどうかを把握することから始めなければいけません。
私が原価計算や仕入れ・調達・購買を全面に出し文章を書き始めたのは、それが競争相手のいないニッチ「商品」と気づいたからです。自分の立ち位置を知らず、売り込むことはできません。