調達業務のリスクマネジメント~東日本大震災の教訓 2章(3)-10

サプライチェーンを正常に稼働させるにも、電力は不可欠なリソースです。近年の電力消費量の推移は、停滞した経済を如実に反映させています。エネルギー白書2010によれば、産業部門の電力消費量は、高度成長期の頃より増えていません。むしろ減少しています。省エネルギー技術世界一といわれる技術を駆使して、エネルギー消費を抑えつつ、経済成長を実現したわけです。一方、われわれの生活に直結する民生部門の電力消費量は、同じ期間の対比で、2.5倍も増加しています。快適性・利便性を求めたライフスタイルが広まった結果です。

この先、原子力発電所の再稼働の見通しは不透明です。福島第一発電所で再び発電され、首都圏へと送電されることはありません。しばらくは電力消費量を15%削減した状態を継続しなければなりません。よく考えれば、電力だって企業運営に不可欠なリソースです。ところが多くの企業で電力を所管しているのは、総務部門だったり生産技術部門だったりします。日本の電力料金は諸外国との比較で高いとされています。この電力消費量の削減に、調達・購買部門として貢献できないか考えてみます。

日本の商用電源は、基本的に地域企業による独占供給です。消費者によって自由に電力会社を選択できる状況にはありません。電力自由化に不可欠といわれる発電会社と送電会社の分離も達成されていません。バイヤーが電源供給会社を自由に取捨選択できる状態にないのです。大手企業でも、地域独占の電力会社と契約条件を自社に有利に交渉を行なうくらいです。

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