調達業務のリスクマネジメント~東日本大震災の教訓 2章(2)-15

平常時のサプライヤーに起因する納期問題は、まず納期が遅れている原因となるボトルネックを明確にします。次に具体的な解決策を模索して実行します。いくつかの問題が複合的に絡み合って原因となっている場合、複合的な原因を、単純な問題へ分解する必要があります。複合的な原因である場合、納期問題が発生するほんとうの原因をサプライヤーがつかんでいないことがあります。

そんな時は、価格査定の際に活用している生産工程やQC工程図を参照し、いったいどこにボトルネックがあるのかをバイヤーとしても探ります。必要とあれば、サプライヤーを訪問し、実地で確認を行ないながら解決をはかります。私は納期問題が発生した場合、比較的すぐにサプライヤーを訪問するようにしています。問題の程度をはかり、できるだけ早く一緒に改善しましょうとの意思を伝えることが目的です。短期的な取り組みによって改善できる問題か、あるいは問題解決が長期化する様相を呈する可能性がないことを判断することも目的の一つです。モノを購入する場合、ものづくりが行なわれている現場を見ることは、解決の糸口をつかむためにも最短距離であることも訪問したくなる理由です。

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