調達業務のリスクマネジメント~東日本大震災の教訓 2章(2)-20

今回の震災被害からの復興によって生じた需要は、量に関するデータはもちろん重要です。そしてもう一つ。震災発生後、どの位の時間が経過してから生じた需要なのかも確認しておきましょう。調達・購買の仕事は、なによりお客様の需要をベースにして行なわれます。平常時であっても、季節や時々のイベントをベースにして需要予測をたてますね。もちろん、同じような震災には二度と見舞われたくありません。しかし、世界で発生する地震の10%は日本付近で発生しています。次回、どこかで起こる地震と東日本大震災はいろいろなことが異なっているでしょう。ただ、学ぶべき事は必ずあるはずです。震災発生後、××日後に復興需要が発生したとの経験は、将来起こるかもしれない震災の際に、サプライチェーン回復に費やすことができる貴重な時間の目安となるのです。

東日本大震災について、各新聞社からの関連記事を集めた縮刷版が販売されています。内容の構成は様々なのですが、時系列に起こっていたことを確認するには有益な資料です。世の中の動き、同じく自社の動きを時系列でまとめることで、世界で唯一の東日本大震災の記録となるはずです。その記録を元に、今後の震災発生時に必要な事を再度確認しましょう。

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