調達業務のリスクマネジメント~東日本大震災の教訓 2章(3)-15
東日本大震災は1000年に一度発生するといわれています。では、今回被害を受けた地域が復興すれば、これから1000年位は地震発生を考える必要はないともいえます。しかし、日本の他の地域では、今後数十年という期間に、高い確率で地震発生の可能性が指摘されています。そのような状況を考え合わせるとき、デュアル・マルチソース化の必要性は否定できません。
コストの増加を許容できるのであれば、もちろん単純に別のソースを探せばいい。しかし、震災に苛まれている今現在も、グローバルマーケットでの価格競争は進行しています。私は、震災復興とこれから生き残ってゆくことを同時並行的に実現しなければ、ほんとうの復興はあり得ないと考えています。デュアル・マルチソース化をコストアップ無く実現させることが、バイヤーとして生き残るためにも必要なのです。