4章-18:取引先管理

ここに奇妙な逆転があります。株主が経営者を決める、と教科書はいいます。しかし実際に起きているのは経営陣たちが株主を決めているのです。そして企業評価の教科書には、株式の価格は理論的に決まるとされています。ただ、実際には売りたくても売れないし、売る際にも、価格は恣意的に決まるのです。

絶対的な解決策はありません。だからこそ、社会的な問題になっています。理想は、一族の団結が固く、さらに社長外の経営陣たちもサポートしてくれることです。ただ、このような理想的な状況であれば、そもそも調達・購買部門が問題視することもないでしょう。

あえていえば、解決策は、創業者のご存命中に、どこかの企業に買収してもらうことです。これは調達・購買部門の業務範囲を明確に超えています。まずは社長の知り合いに買収を勧めてくれる企業がないかどうか。なければ、現在では企業間のM&Aを仲介するサービスも出てきています。そこに相談に行くことを勧めるていどはできるはずです。

もちろん、取引先への指導と同時に、私たち調達・購買部門としては、万が一、該当取引先が存在しなくなっても事業を止めないように準備が必要です。すなわち、代替取引先の検索も同時並行で進めておきましょう。

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