納期遅れに対応するバイヤー 1

最近、至る所でサプライヤーの納期遅れに苦しむバイヤーの声が聞こえる。セミナーの休憩時間に受ける質問でも

「テーマと全然違うんですが…」

と前置きのある質問はすべて納期問題だ。昨年度までコストダウンだけが業績評価基準で、今年度もこれまで一生懸命コストダウンに取り組んでいたら、上司から「今年はサプライヤーの納期遵守率をバイヤーの業績評価にする」なんて言われて、ほとほと困っているバイヤーにも出会った。

問題解決には、まず緊急避難的対応と恒久的対応の2つを同時並行的に講じていかなければならない。今日納入されなければ困るのに、挽回に一週間必要ですなんて解答はできない。まさに、今すぐ入手するにはどうすれば良いかを考えなければならない。

かつては、サプライヤーに押しかけて、受領するまで帰らないといった、サプライヤーを困らせて優先順位を上げさせるなんてこともやっていた。いや、今でもこういった手法は有効な場面もある。でも、今サプライヤーで発生している納期遅れの問題は、そんな小手先の手段では解決しない。例えば、2000年代に発生したサプライヤーの能力不足問題は、相対的に需要サイドに原因があった。現状は、需要サイドと同時に供給サイド、そして両者をつなぐ仕組みにも問題の値が潜んでいるのである。せっかくの機会なので、一度すべてを整理して、その上で対応策を検討したい。

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