5-(1)-1 調達戦略の構築

・戦略をいかに作るか、実行するか

調達戦略とは何のためにあるのでしょうか。それは、目標のためです。全社戦略からブレークダウンされる内容を具現化するために存在しています。こう当たり前のことを書いたのは、そもそも何のための戦略か分からないものを構築して、むやみに実行する例が散見されるからです。

まず、目標があって、現状分析があって、現状と目標のギャップを埋めるために効果を予想しながら施策を立案し、具体的なサプライヤーの採用ロードマップを作り、社内を説得し、実行して……という面倒くさいプロセスが必要とされます。

むやみやたらに難しい知識や能力が必要とされるものでもありません。「こうありたいな」というゴールがあり、そのためにどうすれば良いかということを具体的に考え、その中で最適案を社内で披瀝するという愚直さだけが重要なのです。

会社の中で唯一、社外への支払い窓口として存在している調達・購買部門が、戦略もなく買い物を続けていくことはあってはなりません。常に自分の中に戦略を持ち、日々の調達に活かしていきましょう。

 

例えば、ある製品領域で、特定サプライヤー(A社)の寡占が進んでいたとします。

<例:大型抵抗器>

寡占は必ずしも悪しきことではありません。しかし、それによって引き起こされている弊害が、サプライヤーを寡占にすることによってもたらされるメリットを超しているとしましょう。そうなれば、まずバイヤーはあるべき/ありたい姿を思い描くことになります。

ただ、思い描くだけでは実効力は伴いません。それをいかに具現化していくかを考えます。A社に、今後どのような製品を任せていくか。そして、競合相手となってほしいB社やC社にはどのような製品を任せるか。どのようなスケジュールで、時期はいつくらいにあるべき/ありたい姿に近づいていくか。そのような具体論に落とし込んでいくのです。

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