3-(6)-3 サプライヤー集約と部品集約
<雑感>
部品点数の削減については、様々な取り組みがなされています。例えば電子・電気部品。まず、現在調達している部品を全社共通のデータベースに登録して、それ以降は、そのデータベース中から部品を選択するように指導しているところがあります。現状以上に部品を増やさない試みです。
しかし、これがなかなか上手くいかないものなのですよね。「AA-AA」という名称の部品があったとします。あるところには、「AA AA」と登録されている。違うところには「AAAA」と登録されている。すると、設計者は、それらが「AA-AA」と同一品なのか分からず、結局は安全のために「AA-AA」を再登録する。そうしているうちに、同一品であってもたくさんの登録番号が生じていきます。これでは、類似品で使えそうなものが本当はすでに登録されているかもしれないのに、最初からデータベースの登録情報を信じることができなくなります。
番号の登録ガイドラインは、どこの企業も持っていますが、複雑なため、登録者に完全に守らせるのは困難なのです。加えて、どこまで補足情報を記載させるのかも恣意的になります。
しかし、とあるグローバル企業では、このような部品番号の登録が完璧なのだそうです。登録されている部品名称は「-(ハイフン)」やスペース含めて、サプライヤーのカタログ名と完全に同一。しかも、補足情報として登録される内容も、一定の基準にぴったりと従っているのです。私は、「それだけ、統一されているとはすごい。きっと設計者とバイヤーの意識が高いのでしょうね」と感動してしまいました。すると、返信は「いや、最後にデータベースへの登録作業をしている事務職の女性が、かなり杓子定規な人なんだ。少しでも間違っていたら、『こんなの絶対に登録できません』と断ってくる。どんなに急いでいても、『知らないわよ。アンタが悪いんでしょ』と」。
この話を笑って良いものか、私は判断ができないままです。