6章3-6<セクション2~CSR調達の実践>
・CSR調達監査の全体プロセス
次に、CSR調達にともなうサプライヤ監査です。サプライヤ監査は、上記の1~6のプロセスでおこないます。
1.サプライチェーンの掌握
これまでみなさんがおこなっているサプライヤ調査と同内容です。
- サプライヤの基本的情報(所在地、生産場所、事業内容)
- サプライチェーンの掌握(社内工程、社外工程)
CSR調達実践に際して注意すべきは、次のプロセスからです。
2.監査実施前調査、監査手法の整備
- バイヤー企業のCSR調達ガイドラインの作成
前述のとおり、全社レベルのCSR活動に関する指針、ならびにCSR調達指針をベースに作成します。一般的には、どの業界にも適用できる内容と、業界に応じて適否を判断する内容があります。
3.アンケート結果による重要性分類
4.要求説明会の開催
バイヤー企業でCSR調達指針が完成したら、サプライヤに自己評価を依頼します。最初は、サプライヤの実態掌握の観点から「アンケート」として実態の確認を進めます。
CSR調達への取り組みが進んでいない業界では、こういった類のアンケートに戸惑い、サプライヤの実情を反映できない可能性も高くなります。そういった事態を回避するために、アンケート実施の意議や目的、そしてバイヤー企業のCSR調達取り組みへの姿勢や覚悟をサプライヤに説明します。同時に調達・購買部門内だけでなく、社内にも周知して理解をうながします。