5章3-2<セクション2~①グローバル展開に伴う調達部門の役割>

8タイプの内容は次の通りです。

 

1) 販売市場

これはグローバル調達に取り組む企業の市場を表しています。中国に抜かれたとはいえ、日本は引き続き世界第3位の経済規模です。したがって、販売の市場を日本だけにした場合の、調達面でのグローバル化のあり方を模索するための分類です。販売市場が日本国内だけでも、海外サプライヤからの調達、いわゆる海外調達もグローバル調達とします。

 

2) 自社リソース

これは自社の拠点を指します。メーカーであれば、製造拠点が日本国内だけなのか、それともIPOや製造拠点が海外にも存在するのか。海外に拠点を持って、製品を日本国内だけに販売するのでも、海外の拠点が調達活動をおこなえば、現地調達という名のグローバル調達の実践になります。

 

3) サプライヤソース

これは現時点でのサプライヤの所在を指します。日本国内のサプライヤだけなのか、それとも海外のサプライヤからも購入をおこなっているのか。これは、どんなグローバル調達を目指すのかを考える上での重要な現状確認です。

 

これら三つの要素を二つに分けたのが前出の表です。「I-Rフレームワーク」で自社全体の方向性を理解したあと、具体的なグローバル調達について問題意識をもったとき、またグローバル調達に取り組まなければならなくなった場合。まず自社が現在、図の8つのタイプのどのタイプに位置していて、将来どのタイプを目指すかを明確にします。

グローバル調達に関する「現在の姿」と「あるべき姿」が明確になった時点で、具体的な課題を明らかにし、解決策を実行に移します。

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