2章-5-1<セクション4~③いかに効率的にモノを運ぶか>

・安価な物流と、高コストな物流

比較的規模の大きな会社では、物流子会社を持っています。物流に必要なリソースはなんでしょうか。人的資源、フォークリフトやトラックといった輸送用機械、物流拠点や倉庫に必要な土地、設備まで含めると、物流とは固定費の塊です。

物流を子会社へゆだねることは、発生コストの変動費化といわれます。固定費としての負担を避けて、変動費化するのが子会社化の目的でもあります。実際は子会社化しただけで変動費となって売上金額の上下に連動して物流費が発生するわけではありません。できるだけ効率化を目指した結果、一度に多くを輸送するために大型のトラックを導入したものの、売り上げの減少によって空きスペースがあっても大型のトラックを走らせる例などがその典型です。子会社化が進んでいるということは、固定費化を嫌う企業が多いこと、そして物流とは固定費であるとの企業意識の表れといえます。

またもう一つ、物流費には「時間との闘い」が存在します。これは、実際に物流がおこなわれる時間を基点として考えます。輸送会社が事前に予約を受け付ければ、輸送会社にとって、最悪荷物がなくて輸送に必要なリソースが遊ぶ可能性が低くなります。「何も運ばなくなってしまう」とのリスクを回避するために、安価な価格を提供するわけです。

お盆や年末年始に、公共交通機関の料金設定が高額になるのは、満席があらかじめ予想されるためです。逆に、その時期に移動したい人が多いので、あらかじめ安価にチケットを販売する必要がない。これと同じロジックが物流にも起こります。急に物を運んだり、逆に運ぶのを直前になってやめたりすれば、コスト的には悪化方向となるわけです。

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