2章-4-4<セクション3~②いかに効率的に発注をおこなうか>
・二つの発注方式
そこで実際の発注方式に話を移します。必要となってくるのは、経済的な発注数の求め方です。ここで、一般的に次のように定義されている発注費用と在庫維持費用から導き出す経済的発注量の算出方法について述べます。
これらの式で求めるべき経済的発注量の決定理論は次の通りです。
- 発注量を少なくして、発注回数を多くすれば、在庫量は減少し、在庫維持費用は減少する。
- 発注費用が増加すると、発注に要する費用が増加する
- 上記1.2の相関関係から、総費用が最小となるような最適量を求める
ここで求められた経済的発注量をベースに
(1) 定量発注方式
(2) 定期発注方式
の大きく二つにわけ管理をしていきます。
ところでこのところJIT(Just In Time)が瀰漫してきました。自社の生産計画をベースとして、必要な時に、必要なモノを必要な量だけ注文するために、さほど上記のような計算式を採用しない企業があります。
また、ERP(企業基幹システム)の普及もあって、なかなか手計算で発注量を計算する機会がすくないかもしれません。将来の調達・購買関係の教科書では、これら発注量の計算式自体が消えている可能性もあります。