4章-2-2<セクション1~調達・購買人員スキルの構築>
・「調達・購買部門 スキルマップ個人表」
さて、スキルマップを有効にするためには、「見える化シート」の作成が有効です。形態はどのようなものでもかまいません。サンプルを提示します。
- まず各部門でスキルマップを作成する(あるいは私の25をそのまま使う)
- 自己採点をし、各自が25のうちどれを習得できているかをチェックする
- そしてこの「調達・購買部門 スキルマップ個人表」に点数を記載
と進めます。
さきほど提示したスキルマップは5×5でした。サンプルの「見える化シート」では、左から、「総合」「調達・購買業務基礎」「コストダウン・見積り査定」「海外調達・輸入推進」「サプライヤマネジメント」「生産・ものづくり・工場の見方」となっています。つまり、「総合」をくわえて6つとしているだけで、内容に変化はありません。
繰り返すと、それぞれの項目に、その項目を採点できる小項目を記載します(たとえば、「調達・購買業務基礎」であれば、なにをもって理解できているとするか、「調達プロセス知識」「法律知識」「交渉実務」「市場調査」「支出分析」などをあげています)。そして可能であれば、自社としてそれぞれの小項目についての簡単なテキストや問題を用意します。これが採点につながります。
このようにまずはスキルや知識の棚卸から、テキスト・問題などの作成、評価表の構築が重要です。これらのテーマは繰り返し類書で書いてきました。そこで、ここでは、調達担当者教育の観点から、現代的なテーマをとりあげ、教育を考えるにあたって意識すべき観点を述べていきます。
- 調達しない調達担当者の誕生
- 教育される側の育成から、教育する側を育成する必要性~人事との連携
- 自ら学ぶ場を創出する必要性
上記の三つです。