2章-4-2<セクション3~②いかに効率的に発注をおこなうか>

・サプライヤの能力掌握と、生産管理へのフィードバック

発注の都度、発注量とリードタイムをサプライヤに確認するのは、対応が後手に回る可能性が高くなります。生産計画とは、いきなり詳細計画が決定されません。大きな日程計画から、段々と詳細に展開されます。調達・購買部門は、大きな日程の段階で、計画の内容をあらかじめ掌握し、サプライヤへ見通しの情報として提供します。提供した発注見通しの情報に対して、サプライヤからの回答が自社の生産計画に影響をおよぼす場合、特に想定していたリードタイムが長期化する場合は、生産管理部門へフィードバックし、生産計画への反映、もしくは発注計画の前倒しを申し入れます。社内への働きかけと同時に、サプライヤにも、リードタイムの改善を申し入れます。

バイヤー企業側の生産計画が確定する前に、サプライヤの操業度、生産能力、リードタイムの情報を、生産管理へフィードバックし、トラブルを防止します。サプライヤのリードタイムの変動は、変化するタイミングのインパクトが一番大きくなります。特に、リードタイムが長期化する場合は、供給不足が非常に大きな問題となります。こういった事態を回避するためには、サプライヤ側の生産計画の状況を正確に掌握しなければなりません。サプライヤの営業パーソンとの会話では、稼働状況の積極的な確認をおこなって、自社の発注スケジュールに反映させます。

サプライヤにリードタイムの変動があった場合は、連絡するような仕組みを構築しておくのも解決策の一つです。また、アイテム毎に必要なリードタイムを契約事項として、契約更新のタイミングで確認するのも良いでしょう。調達・購買部門としては、リードタイムの変動を事前に生産管理部門に伝え、生産計画への反映を目指します。

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