4章-18 モチベーションゼロの仕事術
3.「うわー、愉しい」という
重い荷物を運ばなければいけないときに、どう考えるだろうか。たとえば、自宅の重いゴミを運ぶとき。あるいは、社内で書類をどこかに運ばなければいけないとき。または、パソコンやら書類が詰まったカバンをもって出張にいかねばならないとき。
そんなとき、「重い」とか「イヤだ」と考えてはいけない。「うわー、愉しい」と心のなかであえていってみる。おそらく、こんなことをいうとバカだと思われるだろう。それでもいい。マゾヒストと思われるかもしれない。ただ、あえてこういってみることが、心の負担を軽くしてくれる。
人間とは不思議なもので、重い荷物を運ぶときはイヤな気持ちになりがちなのに、スポーツジムではもっと重いバーベルを望んで持ちあげる。外出中に走るのはイヤなのに、ランニングマシンではより速く汗だくになっても、むしろ爽快な気持ちすら抱く。
私は重い荷物を運ばなければいけないときは、「トレーニングの時間だ」と思うようにしている。これで筋肉が鍛えられる、体力増強になる、と考えるだけで、なぜだか精神的な負担がなくなる。出張時に運ぶ荷物が重いほど、なんだかトクした気分にすらなる。一日が終わったあとに、「疲れた」と思うのか「鍛えた」と思うのかで文字通り疲労感が異なる。
私は自分のなかでこれを「うわー、愉しい」理論と呼んでいる。どんなくだらなく、つまらない仕事であっても、それが愉しい訓練だと勘違いすることで意味が違ってくる。
さきほどニタニタすることをあげたが、ここでもあえて「うわー、愉しい」といってみることを勧める。