4章-12 モチベーションゼロの仕事術
(2)ファイルの圧縮を行う
多くの資料作成は、かつての資料を参照することからはじめることが多い。完全にオリジナルの新しい資料など珍しく、自分あるいは他者が作成した過去の資料を引用したり、あるいは発想の元としたりして、あらたな資料を作りあげる。
新規ファイル作成については、「とりあえずファイルに名前をつける」ことをあげた。新規ファイルの準備とともに、かつてのファイルを開くハードルをいかに超せばよいだろうか。これも同じく、「新たな資料作成のためにファイルを開く」という発想をやめるのだ。
ただただ開く。読者の多くはウィンドウズのオフィスを使っているだろう。オフィスのソフトでいえば、パワーポイントとワード、そしてエクセルがメインだと思われる。これらのファイルをただただ開く。そして、ファイルのサイズ圧縮を行う。これは、Lhacaなどの圧縮ソフトを使うわけではない。
あくまで、ファイルを開く目的は、ただただ開いているうちに、その内容が気になりだし、いつの間にか仕事を開始していることだ。Lhaca等の圧縮ソフトを使うと、ファイルを開くことがない。あくまでも開いて圧縮する。パワーポイントを例に具体的に説明しよう。いくつかのスライドのなかに、図を使っているはずだ。その図をダブルクリックしてほしい。すると、「図の圧縮」というコマンドが出てくる。それをクリックすると、「画像の圧縮」という画面が出てくるので、それをさらにクリック。そして、ファイルを保存する。
もともとの画像ファイルの重さにもよるけれど、場合によってはファイルサイズが半分以下になる。これが意外に愉しい。ハードディスクの容量抑制にもなる。次々とファイルを探して開いて圧縮したくなる。単純作業には間違いない。ただ、自分の体がファイルを開くことを慣習化することができる。
もしファイルの圧縮自体に熱中してしまったとしても、それは一つの仕事になっているわけ