1章-11 モチベーションゼロの仕事術
私はかつて、一連の労働の特徴をこのようにあげた。
- 感情を自発的に表現しているように見えて、実際は会社の指示に従って、「笑顔」「やる気」などを表現している
- ほんとうは、いつでも「笑顔」でいたいわけではないのに、「商品はあなた自身」というフレーズに踊らされ、やりたくないことをやっている
- それにも関わらず、会社からは、そのような感情労働こどが、「自己実現」する近道だといわれている
まるでこれは、逆転経済下の消費活動と同じではないか。
- 感情を自発的に表現しているように見えて、実際は会社の指示に従って、「笑顔」「やる気」などを表現している→買いたいわけでもないのに、無数の広告によって、消費を強制させられている
- ほんとうは、いつでも「笑顔」でいたいわけではないのに、「商品はあなた自身」というフレーズに踊らされ、やりたくないことをやっている→「お買い得ですよ」といわれながら、実は欲しくもない商品を買っている
- それにも関わらず、会社からは、そのような感情労働こそが、「自己実現」する近道だといわれている→商品を買うことで、「新たなライフスタイル」「新たな自分」が実現できるといわれている
ここでも、一人の消費者は、一人の労働者とつながる。
さきほど描いた紳士のかつての栄華が、その後の斜陽の裏返しだったように。消費者とは、労働者の裏返しなのだ。