6-6価格の「目安」はつくるもの ~コストテーブル作成方法

コストテーブルは作成過程で行う試行錯誤によって、価格感性が研ぎ澄まされます。思い立った瞬間から作成を開始します。コストテーブルは購入継続する限り更新しつづける資料です。

☆今すぐ作成するコストテーブル

コストテーブル作成は一時期に集中して作成するのでなく、購買の都度更新を重ね長期的に内容の充実を図ります。ポイントはキーファクターの選定です。購入仕様の価格に関係がある要素を抜き出し、購入価格とともにデータとして蓄積します。最低1つ見積書や購入実績があればコストテーブルは作成可能です。(グラフ6-6-1)

☆分布図からグラフを描いてみる

2つ以上の見積書や購入実績が得られたら、表計算ソフトのグラフ作図機能を活用し近似曲線を引きます。近似曲線を表示した状態がグラフ6-6-2です。

グラフ上に「y=1557.1x+56.037」との式が表示されました。次回以降の購買では、キーファクターxの数値が明らかになれば想定価格が算出可能です。エクセルを活用すればデータを1つ追加するごとに、グラフ更新が可能です。

☆購入実績の傾向を知る

データを追加しグラフ6-6-3の状態になりました。データを加え全体的傾向を読み取ります。グラフの例では近似曲線から少し離れた実績のグループが2つあります。それぞれについてなぜ外れるのか、その理由を探ります。

どのような購入条件が影響し購入価格が高くなるのかそれとも安くなるのか。その傾向を理解し次の購入機会に活用します。近似曲線より上部の○部分に共通している仕様があれば必要性を問い直します。近似曲線より下部の○部分に共通している仕様を共通仕様として全体的な価格の引き下げを目指します。(牧野直哉)

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