オールビジネスニッポン書き起こし「最高のキャッチコピー」
*FMラジオ番組「坂口孝則と牧野直哉のオールビジネスニッポン」書き起こしです。よかったら、PODCASTをご登録お願いします! ここからどうぞ!
坂口:今日のテーマは、最高のキャッチコピーです。ビジネスというのは何らかの商品を、あるいは何らかのサービスを販売する時にキャッチコピーっていうのが必ず必要になる訳ですね。これをお聞きの方がどんなお仕事をなさってるか分かりませんけど、これ本当にもう身銭を切って売る立場になってだから物凄く緊張するもんなんですね。
一番世界で有名なキャッチフレーズ、あるいはキャッチコピーというのは、「ピアノの前に私が座ったときみんなが笑いました、しかしながら私が弾き始めると・・・」っていうやつ。物凄く有名なキャッチフレーズで、ピアノの教則本が物凄くこれで売れた訳ですね。
もう一つは「怠け者がリッチになる方法」っていうので、「殆どの人は日々の暮らしに精一杯でお金儲けの余裕などありません」からはじまり、どうやって自分がお金儲けをしたかを書くもの。爆発的に売れたんですよね。
私がコンサルティング会社を立ち上げて初めて三十万円の広告宣伝出す時に、本当に手が震えてしまって、これでいいのかなと思いながら……。ただ、僕は常に過去の先人たちが成功したやつをコピーするっていう方法でやってますので。僕が最初にやったのが「私の講座を聞く前は、自分の業界では絶対当てはまらないという人ばかりでした。しかしながら、私が講義を始めると・・・」ですね。
まさに詐欺的なキャッチコピーで、もうあっというまに何万円かのセミナーを満員にしたっていうことがありましたけ。そのように、コンサルタントになってからは、どんな会社が、どんなキャッチフレーズで売ってるかっていうのを見ているんですね。その中で僕がこの数年来ちょっとものすごく注目してるのが、マンションのキャッチフレーズなんですね。
牧野:マンション!?
坂口:僕は新聞の折込チラシをずっと見るっていうのが趣味なんですけれど、もう乱立しているんですよ、マンションがね。だから少しでも人目を引こうとしている。マンションのキャッチコピーというのをずっと前から注目しているですが、そこで牧野さんに私が選んだ、もう笑ってしまったマンションキャッチコピーのベスト4というのを持ってきましたので、聞いてもらいます。
牧野:はい(笑)
坂口:「その麻布十番は本物か」これすごくないです
牧野:(笑)
坂口:本物でしかあり得ないだろう、みたいなね。「その麻布十番本物か」なんですよね。
牧野:なるほど。
坂口:二つ目なんですけどね、「広尾のロミオとジュリエットたちへ」でもう完全に事故ですね。これで買うとよく思ったな。どの社内会議で通過して、このキャッチフレーズに何百万円をかけて新聞の折込に入れたんだろうと。不思議だな、面白すぎるじゃないですか。
牧野:面白過ぎる……。
坂口:三つ目「西麻布その先の静寂へ」これ何か言ってそうで何も言ってないっていうのは……。
牧野:(笑)
坂口:これね「西麻布その先の静寂へ」と言われてもね……。極めつけの第一位を今から発表したいと思うんですが、「南青山と書いて未来と読む」すごくないですか、これ。
牧野:(爆笑)
坂口:もう文法を無視して勝手に読んどけよみたいな、これもどんな会議で「これいいね」ってなったのか?ちょっと不思議だなという感じがあるんですね。
牧野:なるほど。
坂口:さてあの話も最後に差し掛かってまいりましたが、今この一番のキャッチフレーズ、キャッチコピーとしてちょっと注目されている内容をちょっとご紹介しておきたいですが……。
牧野:はい。
坂口:卒業アルバムで実家に眠ってますよね。
牧野:はい、もちろん。
坂口:卒業アルバムを開いた時に一番真っ先に、探すの誰だと思います?その写真の中で。
牧野:自分……?
坂口:自分なんですよ。そうだからもう自分が一番好きな訳、ということは、あの最高のキャッチコピーは、その見ている人の名前を語ることなんですね。分かります?
牧野:分かりますよ。
坂口:だから例えば有名人の声で、見ている人が牧野直哉さんだったら、牧野直哉さん、このウェブページに来てくれてありがとう、っていうのがもし流れたら、最高なキャッチコピー訳ですよ
牧野:なるほど、なるほど。
坂口:今ですね、私、実は自分の声を読み込ませて全てのテキスト僕の口調で語ってもらうというプロジェクトをやってるんですね。そこでちょっと一回、牧野さんに聞いてもらっていいですか?これ僕が話した訳ではなく、ロボットが自動読み上げしたやつです。ちょっと聞いてください。
坂口(声のそっくりなロボット):私はロボットです。でもなかなか上手でしょ。ラジオは私に任せてください。ギャラも入れませんからね。本人はよくコメントを間違えますが、私はかみませんよ。
坂口:ということが……。
牧野:すごいねーこれ。
坂口:すごいでしょ。「私はロボットです。でもなかなか上手でしょ。ラジオは私に任せてください。ギャラも入れませんからね。本人はよくコメントを間違えますが、私はかみませんよ。」ということなんですけどね。ちょっとこれ困り事がありまして、AIで自分の文章を作る際には例文を読む必要があるんですね。
牧野:はい。
坂口:その例文を読む時に、テレワークで家族が寝静まってやるものですから、どうしてもうちの子供と妻が寝たときにその例文を五十個ぐらい読むんですね。結構、大きな声で読まないといけないものですから、ちょっと困り事が生じまして、その例文が本当に恥ずかしい例文ばっかりなんですよ。
例えばですけど、「あなたのことが好きです」とかですね「別れたあなたを忘れられません」とか、あるいは、「これもっと値切ってもらえませんか?」っていうのを、ずっと僕が語っているんですよ。部屋で振り向きましたら、うちの妻が「あなた何やってるの?」って感じで見つめておりまして、更に画面を見つめて僕がいろんな自分を語っているものですから、危うくですね夫婦不和になるところの直前でありました。
ですので、もしこれを聞かれている方が、自分の声をAI化させようと思った際にはですね、奥さんがいない時に、語っていただくことをちょっとお勧めしていきたいと思います。