バイヤー現場論(牧野直哉)

6.定期開催の会議に出席するとき

日々、自社がどのような事業活動をおこなっているのか。あるいは、取り組んでいるプロジェクトが、どのような状況なのか。定期的に開催される会議には、そういった継続的に取り組んでいるテーマや問題に関連して開催されます。企業が継続している限り、このような会議も存在し続けます。定期的に開催し、出席しなければならないなら、その効果的な活用を目指します。

①定期的な会議の位置付け

会議を定期開催する目的は、変化の理解と対応、そして進ちょく状況の共有化です。この目的を個人に落としこめば、会議で変化や進ちょく状況を報告する。そして、他の出席者の報告内容を理解して、自分の業務との関連性を確認し、必要に応じた対処です。「定期的」に開催される会議の活用方法を考えます。

②ペースメーカー的活用方法

こういった会議は、もとを正せば、企業戦略を根拠とした経営計画を起点としています。出席するからには、会議開催の意議である経営への参画、事業運営の一翼を担う自分を、仕事のアウトプットで示さなければなりません。

定期的な開催とは、毎週、毎月、四半期といった、必要に応じた頻度が設定されています。そういった頻度は、業務のマネジメントサイクルと密接に関係しているはずです。まず、定期的に開催されている会議の頻度を確認します。月次開催の会議であれば、次に開催されるまでの一ヶ月間、会議のテーマに関連した仕事をどのように進めるかは、自分で計画しなければなりません。重要なテーマであれば、更に週次で会議が開催されるでしょう。その場合は一週間の仕事の計画を、自分で立案します。

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長期、中長期、年間といった、比較的長いスパンの計画は、日々の実務と直接的に結びつかない、そんなイメージがあるかもしれません。しかし、こういった形でマネジメントサイクルを階層構造で考えれば、日常業務と中長期の経営計画が直接的には結び付かなくても、結び付きを生む構造が理解できるはずです。日々の業務に追われていたとしても、それは必ず会社の事業との関連性と全社的、経営的な意議が理解できます。その意議に貢献するために、自分はなにをすべきかを考え、行動すればいいのです。

緊張感の維持

定期開催する会議の注意点は、惰性による開催です。変化の理解と対応、そして進ちょく状況の共有化がおこなわれずに、会議の開催が目的になってしまう事態は、もっとも避けなければなりません。ここでは、会議出席者の立場での対応策を考えます。

定期的な開催ですから、毎回報告すべき内容があるはずです。したがって、毎回必ず成果を提供します。更新データの提供や、会議の席上で発言を必ずおこないます。更新データの提供は毎回必ずおこなって、発言は、出席者にとって価値ある内容を取捨選択しておこないます。

(つづく)

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