坂口孝則の「超」調達日記(坂口孝則)
■7月X日(月)■
・朝8時から広島へコンサルティングに向かう。すると「メンズナックル」の名言集が知人から流れてくる。あまりにも面白くて行きの電車で爆笑してしまい恥ずかしかった。ぜひみなさんご一読を。
・そうすると私のセミナーに参加を迷っているとメールが届く。残念ながら「Incredible Secrets for Buyers(ISB)」は奇跡の(笑)満員。ぜひ、次回……といいたいところだが、開催しないと思う。文字通り、一期一会ですね。
・行きの飛行機では「神様が殺してくれる」を一気読み。うん、森作品としては傑作。でも、「そして二人だけになった」「ゾラ・一撃・さようなら」が単品作品としては上かなあ。それにしても森先生のひさびさのスマッシュヒットを歓迎したい。
・広島でサプライヤマネジメントのコンサルティング。ひたすら疲れた。疲れた。そのまま飲み会へ。早めにホテルに戻って原稿執筆。なんとか特急でお願いされた「消費行動データの実際」なる原稿を完成し提出。細かな契約書を眺めているといつの間にか寝てしまった。
■7月X日(火)■
・この日も朝から広島でコンサルティング。情報を仮説化し、検証する。そう書くと当たり前だけれど、これがなかなかできない。論理的思考は「生まれつきか」あるいは「後天的資質か」と議論がある。おそらく後者だろう。ただし、仕事で徹底的に論理的なひとと触れ合う必要はある。そうでないと、なかなか書籍では身につけづらい。
・論理的思考の教科書としては「質問する力」と「考える技術・書く技術」を推す。堅くしっかりとした文章を身につけたいのならば「理科系の作文技術」を超える本はおそらく出ていない。
・朝から夕方まで頭をフル回転させたあと、お好み焼き屋へ。誰か広島駅周辺の「ベストお好み焼き屋」ご存知ないかしら。
・そこから福山へ。ついに「愛…しりそめし頃に…」が完結したので読みながら移動。藤子不二雄Aさんのライフワークで、俺は絶対に泣くな、と思っていた。すると、「え???!!!」といったエンディング。これでよかったのだろうか。
・福山では書籍原稿を書いているうちに眠くなってしまった。死亡。
■7月X日(水)■
・朝からコンサルティング資料作成。パワーポイントはもう慣れた。でもアクセスはいまいちだから、今年から学習しよう。それと言語は、VBAとCとPHPはなんとなくわかるけれど、PerlとかRubyも勉強したほうが良いのかなあ……。
・四国の商工会から講演依頼。うむむ。俺に時間があるかな?
・と思っていると、某S社の集合研修が決定したとメールあり。資料作成は必要ないけれど、課長さんクラスへの研修なんだよなあ……。気が重い……。
・その後、某関東企業の役員秘書氏と連絡。ひどく埒があかない(笑)。秘書の力量でおそらく役員がラクになるかどうか決まる。ちなみに、某関西企業の役員秘書氏とも連絡をとることが多くなったが、こちらは的確かつ早い。ありがたし。日系企業であっても、役員は秘書を自分で選択すべきだ、と私はいっているのだが、なかなか実現しないだろう。
・コンサルティング先に出向き夕方まで議論。ううむ。疲れつつ、東京に戻る。読む本がなかったんで、「タックス・ヘイブン」を買って新幹線へ。ジャーナリストなみの文章のうまさ(著者は弁護士)。すごいね。私もがんばらなきゃ。もちろん内容も新鮮。
■7月X日(木)■
・朝から見積書、請求書、原稿、資料……を作成。吉野家なみの速さ。肩こりが最近はひどい。
・その後、ウォールマートとコストコのビジネスモデルの違いについてのインタビューを受ける。私って何の仕事でしたっけ?
・最近、「面白い意見とは何か」について再び考えている。いろいろな見方があろうけれど、その多くは聞き手が単に知らなかった「事実」を中心にしているのではないかと思う。違うだろうか。とすれば、誰もが読まない雑誌や本を読めば、かなりの確率で「面白い意見」を言えるようになるだろう。ビジネス書ではなく、料理本を。日経新聞ではなく業界紙を。日経ビジネスではなくMARTを。それぞれ読んでいれば他者との差別化になる。
・それ後、はじめてfacebookのテストに出会った。みなさんはご存知だろうか。これは、facebookでなりすまし利用がないかどうか定期的にチェックするものだという。ともだち写真が5人出てきて、そのひとたちの名前を当てるというもの。わー。私はたまたま5人とも当てられたけれど、知らないひとと「ともだち」つながりしている利用者は大変だろうな、これ。
・11月にセミナーが決定。働き過ぎかもしれない。
■7月X日(金)■
・ダニエル・ピンクの新作「人を動かす、新たな3原則」を拝読。うむむ、これはまた力作。薦めざるを得ない。この人の視点はすばらしいけれど、まさか最新作が「営業・セールス」とは……。
・その後、あるひとと会合。なんでも「3億円を稼いでプチリタイヤ」らしい。その秘訣をずっと聞いたけれど「たまたまなんですよ」と。でも、考えるにそれが正解かもしれない。成功者はいつもノウハウや成功法則を語るけれど、それも偶然の産物なんだよなあ。ちなみにそのひとは、テニスラケット(?)か何かを売って成功している。ほんとうにいろいろな形があるものだ。
・共通の友人がいる伊勢隆一郎さんの「お金と時間と場所に縛られず、僕らは自由に働くことができる。」を読む。まったく期待していなかったし、情報商材を販売しているひとだから、怪しいと思っていたんだけれど、中身はなかなか面白い。まともなことばかりいっている。それにしても毎日10万円以上、銀行口座が増えているという著者……。私より年下だったのか……。
・ちなみに上記の著者は「聖書」(笑)も販売していて、以前はこのセールスページの面白さに瞠目したことがあったっけ。
・その後、いろいろなひとと雑談。「よくモノを知っていますね」と聞かれると「本を異常に読めばいいですよ」と答える。「多くの引き出しがありますね」といわれると「寝る間を惜しんで勉強すればいいですよ」と答える。「いろんなひとを知っていますよね」といわれると「企画を立てて多方面のひとたちに会いにいけばいいですよ」と答える。しかし、質問者たちはその当然の答えをすでに知っている。そう「人生で大切なこと」なんて、もう誰でも知っているのだ。それができないだけだ。
・そして飲み会へ。飲み過ぎて、すぐ帰って寝る。こうやっていつもの一週間が過ぎてゆく。