6-4 単独サプライヤーとの見積もり戦略と課題への対処

ポイント:
1.単独サプライヤーとの交渉の重要性: 競合がないため、独特な課題が伴います。
2.プロセス管理の徹底: 見積から発注まで、調達・購買部門が主導するプロセス管理が重要です。
3.単独サプライヤーとの協力関係の強化: 長期的で安定した供給を確保するため、良好な関係構築が不可欠です。

製品やサービスの供給が一社に限られてしまう場合、調達・購買部門は競合を活用できず、難しい状況に直面します。このような状況で見積依頼を行う際は、特に注意が必要です。

単独サプライヤーへの見積もり時には、選択肢が限られているため、見積もり内容に基づいて即座にサプライヤーが決定されます。調達・購買部門は、見積や納入の辞退を防ぐため、サプライヤーとの関係を積極的に管理し、良好な関係を維持することが求められます。

単独見積のプロセス管理には、見積条件の決定段階からサプライヤーを深く関与させることが重要です。これにより、サプライヤーと協力して事業を共同運営するような体制を築き、最適な見積条件を共同で模索します。この段階でのバイヤーからの明確な意志表示は、協業を促すために不可欠です。

競合が存在しない場合の要求は、価格交渉だけでなく、納入条件やリードタイムなどの他の要素に焦点を当てることが効果的です。価格に関しては、予算管理を適切に行うためにも、目標価格を提示し、過去の購入実績に基づいた価格範囲内に収めるよう努めます。また、単独サプライヤーとの関係強化と同時に、将来的な競合状態の創出を目指すことも重要です。

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