6-1 見積依頼のマスタープラン – 効果的な依頼戦略

見積もり依頼は、調達購買業務の中心であり、バイヤーの交渉力を大きく左右する極めて重要なステップです。見積もりの質は依頼の方法次第で大きく変わり、適切な準備は有利な見積もりを得るために不可欠です。

見積もり依頼で避けるべきは、以下の二つの方法です:

1.口頭での依頼
口頭での見積もり依頼は、詳細が曖昧になりがちであり、サプライヤーに有利な見積もりが基準となる可能性があります。これにより、自社に有利な条件を引き出すための労力が大幅に増加します。

2.図面や仕様書のみを提供
図面や仕様書のみを提供した場合、多くの条件が不明確になります。不明瞭な部分は、金額に上乗せされるリスクを孕んでいます。また、サプライヤーの標準条件で見積もりが行われ、結果としてバイヤー企業にとって不利な状況が生じます。

見積もり依頼に先立って行うべき確認作業は以下の通りです:

・必要な情報の完備
見積もりに必要なすべての情報を揃えることで、リスクを最小限に抑えたバイヤー有利な見積もり依頼が可能になります。

・十分な検討時間の確保
サプライヤーに適切な検討時間を提供することは、リスクの少ない正確な見積もりを促す上で重要です。不足している条件は明示し、後日追加情報を提供します。

バイヤーは、見積もり依頼の際に短時間での提出を避け、サプライヤーに定型化できる条件を事前に伝えることで、リスクのある見積もりを防ぎます。リスクは最終的に見積もり金額に反映されるため、適切な見積もり依頼を行うことは、調達購買部門にとって非常に重要な責務となります。

未来調達研究所株式会社が提供する【挑戦喚起】無料ブックレットは次のURLから
https://www.future-procurement.com/booklet/

あわせて読みたい