絶対的に出世するひとの法則(坂口孝則)

私はなんでも法則と名のつくものが好きです。もちろん、法則、原理、定理、公理等の言葉の使い分けはなされねばなりません。ただ、ビジネスの世界では、「こうやったらうまくいく」ていどに考えればよいのでしょうか。ビジネスの法則などを好んで読んできました。以前、ある方の(講演か何かの)フレーズで、絶対的に出世するひとの法則なるものがありました。

もちろん、会社で出世しないのも一つの生き方ではありますが、それはそれとして、この法則は若手であればメモしておく価値があります。

1.速く歩け
2.全員に同じことをいえ
3.常に会社のためを思って行動しろ

の三つです。

一つ目は、もちろん、ノロノロと歩くひとよりも、速いほうが周囲にデキるイメージを与えますよね。人は見た目が9割、とまではいいませんが、虚像であっても実像であっても、他者はイメージを先行します。そして二つ目です。これも考えてみればわかるとおり、ある上司と、同僚に違うことをいっていたら信頼されませんよね。誰かにはペコペコして、裏で舌を出していたら、いつかその噂は広まります。

この、「誰にでも同じことをいう」ことは重要なのです。誰もが安心して話せますし、疑心暗鬼になることもありません。ピンチのときに救ってくれる同僚が多いともいえるでしょう。自分が上司だとしても、裏表ない部下は信用できるし、大きな仕事を任せようという気になります。

私が書いた内容は「3.常に会社のためを思って行動しろ」でした。これはやや精神論的な話です。が、たとえばこれは、何かの仕事で失敗したときに、「でも、これは会社のためを思ってやったことなんです」と真顔でいえるか。その真剣度があれば、きっと上司も責めきれません。もちろん、仕事で失敗したら、いくばくかのお小言は不可避でしょうが、それでも今の時代は「常に会社のためを思って行動」するひとが少ないため、かなりの価値を醸成できるはずです。

そして、これは日頃の行動にも影響を及ぼします。というのも、「会社のためを思ってやりました」といえるためには、ほんとうに会社のためを思わねばなりません。これはかなり大きな変化です。もちろん、結果は重要です。したがって、会社のことを思おうが思わまいが、結果がダメならばダメなはずです。ほんとうは。しかし、結局はすべて感情で動くのが人間の世界でありムラ社会です。

さらに面白いと私が思うのは、すくなくとも、形式だけでも「会社のため」を思い続けていると、ほんとうにそうなってしまう事実です。おそらく、精神が実存を創るのではなく、実存(形式)が精神(気持ち)を創るのですね。これは間違いありません。

さて、あなたのまわりを思い浮かべてみましょう。速く歩いて、言うことがブレなくて、会社のことを思って行動しているひと……は出世していませんか? といいますか、こう聞くだけでもデキる社員のようですよね。繰り返し、行動が精神を創りますので、まずは行動からデキるフリをしてみてはいかがでしょうか?

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