サプライヤトラブル対処法18(牧野直哉)

・サプライヤ品質問題対処法

サプライヤからの納入品で品質問題が発生した場合、次のステップで対応します。

①現状調査
まずトラブル発生状況を把握します。どんな品目で発生したのかについて、品目だけではなく、なぜ発覚したのか?現在生産や供給はどのようになっているのか?対策立案されていれば、何をおこなっているか。サプライヤが把握している内容を、事実を淡々と理解するための内容確認をおこないます。この時点で確認できる情報では、

・事実
・推測(根拠あり)
・憶測(根拠なし)

の3つを分けて、入手した情報を仕分けしつつ整理する点です。このタイミングで入手情報を3つに分けるのは難しいかもしれません。しかし事実以外の情報もこの段階では、さまざまな情報が飛び交っているはずです。ポイントは情報の根拠・理由を注意深く求める点です。

②原因調査
サプライヤで発生した品質問題であれば、サプライヤ独自に原因究明を進めているかもしれません。バイヤ企業では、社内への報告や具体的な対応策検討もあり、一刻も早く問題発生を解消し、問題の修正や代替品の入手を求める声が強く上がるでしょう。そういった対応を早急に、かつ確実に原因を潰す意味でも、しっかりと原因調査をおこなう必要があります。バイヤ企業社内からのプレッシャーや突き上げが強ければ、サプライヤに余計な負荷をかけないためにも、調達・購買部門/バイヤが、一時的に防波堤の役割を担う必要があります。

サプライヤで発生した問題は、サプライヤが主体的に原因究明を行って、原因を排除し、再発防止策を立案しなければなりません。サプライヤが主体的かつ迅速な対応を行うためにも、サプライヤへ報告書を作成しろとか、報告に足を運べといった要求は、慎む必要があります。この段階では、円滑なサプライヤの取り組みを調達・購買部門/バイヤとしてサポートします。

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