サプライヤトラブル対処法5(牧野直哉)
●情報発信方法
2.情報発信時点での具体的な取り組み
入手した情報に対しての対応を明確にします。
・情報共有のみが目的
・具体的なアクションが必要。その場合には次の3点を明確化
①誰が
②今何を行っているのか
③これから何を行うのか
します。情報分析の手法として、5W2Hといったポイントがありますね。トラブルの第一報であれば、5W2Hの情報すべてが必要になります。バイヤ企業とサプライヤである程度の前提条件に関する情報共有が行われている場合、上記3つのポイントを明確にすればトラブル解消活動を進めることができます。
誰もがトラブルは一刻も早く収束させたいと願っています。一方で何もかもあれもこれも同時進行で対応可能か、といえば、バイヤ企業とサプライヤがそれぞれ投入するリソース量によって異なります。この時点では、
・トラブルの内容の大きさ
・影響範囲
をある程度想定して、組織的にどれほどのリソースを投入するかを模索している段階です。リソースの投入量が少なければ、今行っていることが少なく、これから行うことが膨大になります。例えば顧客にも影響を及ぼすようなトラブルである場合、情報共有を営業部門と行っていれば「もっと早急な対応が必要だ」といった意見が出てくるはずです。こういったリソース量の調整は、バイヤではなく、営業部門長であり、調達購買部門長であり、サプライヤの経営幹部が対処すべき課題です。
もしあなたが担当バイヤなら、こういったリソース問題を解決する必要性について、収集した情報とともに上位者=意思決定権者に対して報告を行いましょう。