日本語能力の重要性~コミュニケーションの現場で

「聞いていない!」 どこの会社でもよく言われる言葉でないだろうか?
会議・打ち合わせの席上で使用される非常に困った言葉である。言っている本人は、聞いていない自分への反省は無く、言っていない・・・であろう同僚?部下?ビジネスパートナーに向け、その叱責の意を込めて発するのである。

他部門との連携、上司部下、ビジネスパートナー、友人や親類縁者、当然家族も人間関係のベースはコミュニケーションである。コミュニケーションの欠如がビジネスでは逸失利益へ繋がる。友人や家族では信頼関係の崩壊に繋がる。我々が生きていく上で必ず行わなければならない避けて通れないものである。

正直な所、コミュニケーションは面倒くさい部分も否めないと思う。特に言語を同じくする日本人の場合、一度いえば分かると思っている部分が多分にあるから。でも実際は違う。大事なことは何度も、少なくとも3回は言う必要がある。こう思っていても自分が報・連・相を行っているにも関わらず、「聞いていない」などと言われた時が困る。相手への大きな不満となって、結局双方に大きなストレスを残す結果となる。

あと、自分だけの言葉、自分周りでしか通じない言葉を使わないのも大事だ。社内用語が顕著な例。同じ日本人であり、バイヤとサプライヤとして同じ時間を共有していても、結構わからない言葉は登場するものである。

例えば購買部門。ある会社では各ビジネスパートナーからの購入製品の集計を「買掛金計上通知書」と言う形で、毎月配付している。この「買掛金」はパートナー側から見れば「売掛金」であるが、この使い分けが意外とできないケースがある。もちろん機転を利かせて読みかえればすむ話。弊社の買掛金、貴社の売掛金と、こうやって書けば同じ内容だと分かるが、平気で「貴社の買掛金計上通知は、既に送付しています・・・」なんて電話で話しているのが聞こえると、ちょっと不安になったりもする。ちゃんと発している言葉の意味わかってますか?と。

日本語は主語が無くても話せる言語であるが、ビジネスでは主語は不可欠と思っている。発言内容も重要ながら、その内容を誰が言っているかによって、その影響度の差は計り知れないからだ。この辺も曖昧な場合が多い。例えば納期短縮要請に「できません」という回答が、誰の発言かによってその重みを違う・・・といった繊細な感受性を見過ごしているケースが多い。

コミュニケーションの重要性は叫ばれその手段は様々なものがある。なによりまず自分の話す言葉が、正確に意味を伝える事ができるレベルにあるかどうか?検証してみると、結構面白いはず。

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