このまま社内にいてよいのか、将来が不安になる

お悩み:このまま社内にいてよいのか、将来が不安になる

お答え:まずあなたの市場価値を確認してはいかがでしょうか?

昨年以降は新型コロナウイルス流行で、その以前からも企業をとりまく環境は厳しさを増しています。そんな中で、待遇が改善しない、返って悪化していたりすると(あなたがそうだといっているわけではありません、あくまでも一般論で)将来が不安になるのもごもっともですね。

あなたが社内にいて不安を感じる最大の原因は、勤務している会社の将来性が不安だからです。御勤務先はわかりませんが、どんな会社に勤めていても、将来安泰ってことはありません。日本企業はこれまで「終身雇用」を掲げて従業員に忠誠を求めてきました。しかし業績悪化に伴う早期退職に代表されるリストラは多くの企業で行われています。加えて最近では「副業」を正式に認める企業も増加しています。6月に人材採用のエンジャパンが公表した副業に関するアンケート結果によると、「仕事のかけもち・Wワーク・副業の経験がある」人は53%にもおよびます。副業に興味がある回答は全体の90%を超えています。ここで注意すべきは「副業」に関するビジネスパーソンと企業の認識の違いです。

アンケート結果を読むと、ビジネスパーソンが副業に興味ありの理由として挙げるのが、「自由に使えるお金が欲しいから」(46%)、「生活費が足りないから」(46%)、「コロナ禍によって収入が減ったから」(45%)です。名前の通り副業は、現在の勤務先を「主」として補完的な位置づけがメインです。

では、企業が「副業」を認める理由を考えてみます。単純にいえば、現在の従業員すべてを定年まで面倒を見るのが難しくなっているのです。定年も65歳からそう遠くない将来に70歳まで延長されるでしょう。これまで日本企業はかなり力を入れて社員の働き口を確保してきました。そういった取り組みが難しくなっている背景があります。特に今後、「団塊の世代」の子供世代である第二次ベビーブーマー世代が60歳に到達する2035年まで、企業としては「社員全員の面倒はみられない」といったことを言外に伝えようとしていると考えるべきなのです。そういった背景が、会社として従業員への対応に表れ始めている。だから会社の従業員としてより将来に不安を覚える機会が増えているのです。

この状態は、言うなれば自分の収入源を将来にわたって企業には依存できないことを表しています。もちろん、社員の中には同一企業でキャリアを形成して経営者まで上り詰めるといった形もあるでしょう。そういった時の経過によっても企業ニーズにマッチした人材でありつづけるのは一部の人だけです。その一部からあぶれた人は、これまで日本の大企業であればあるほどに終身雇用を実践して企業側で働き口を確保してきました。こういった状況が、これから2035年へ向けてどんどん変化してゆくのです。

そういった将来を前提にしたとき、自分のキャリアはどうなるでしょうか?もし御勤務先が大企業で入社した同期が複数名いる場合、現在勤務する会社でキャリアを将来にわたって形成するには、自他ともに認めるトップ人材でなければムリでしょう。自分の同期だけでなく、前後世代を含めて会社への貢献度がトップであり、周囲からも認められている必要があります。

いやいや、トップじゃないし…そんなとき、どうすればよいか?まず、今の勤務先から得ている給与を単純に2倍します。その金額分の付加価値を会社にもたらしているかどうかを冷静に判断しましょう。「2倍する」とは、会社が負担している社会保障費等を含めて判断するためです。

続いて、いくつか転職斡旋エージェントに登録します。登録するためには、履歴書だけではなく、職務経歴書の作成も必要です。その上でこれまでやってきたことをベースに何ができるかを明確に相手に伝える必要があります。そこまでできるとビジネスパーソンとして値段が付くはずです。インターネットを検索してもヒットしない求人情報が転職斡旋エージェントから提供されれば、市場価値はあるかもしれないと判断できます。

社内にいて良いのかどうか不安だったら、転職することもできる。その自由は人それぞれにあります。ただ自由の代償はそれなりにあるので、ビジネスパーソンすべてに転職がマッチしているとは思えません。転職だけがキャリアアップではありません。新卒で入社した会社で定年まで勤め上げるのもすばらしい人生だと思います。ポイントは、自分でどうしたいか、不安を払拭するにはどうすれば良いか。こればっかりは自分で決めるしかありません。ただどうする?を自分に問うてもなかなか結論はでないので、不安を払拭する第一歩として、転職斡旋エージェントを活用した自らの市場価値判断をオススメします。

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