サプライヤー戦略(4)この投資は認めるべきか-2
さきほどまでは、利率で計算しましたが、実際のビジネスの現場ではプロジェクトのリスク等も考慮して何%で割り引くかを決定します。これを割引率と呼びます。
現在価値を考慮しないのであれば、11万円×10年=110万円とこの投資は「アリ」ということになります。しかし、たとえ3%という低い割引率で現在価値を考慮したとしても、その合計は94万円程度にしかすぎません。100万円を投資しても、94万円にしかならないのです。この投資は認めるべきでしょうか。答えは明らかです。
このように、各年度の現在価値を合計し、投資額との差を計算したものを、「正味現在価値」と呼びます。正味現在価値はこの場合マイナスですから、投資の意味はありません。逆にプラスであれば「投資判断=OK」というわけです。